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合法性・持続可能性の証明及び間伐材の確認

発電利用に供する木質バイオマスの証明に関する自主行動規範

一般社団法人大阪府木材連合会
平成24年11月8日
平成17年7月に英国で開催されたG8サミットの結果、日本政府は、「違法に伐採された木材は使用しない」という基本的考え方に基づき、政府調達の対象を合法性、持続可能性が証明された木材・木材製品とする措置を導入することとした。 また、政府は、国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12年法律第100号)に基づく環境物品等の調達の推進に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を改定することにより、国等が調達するコピー用紙について、古紙以外に間伐材を原料として特に指定したところである。
一方、森林のもつ国土の保全や地球温暖化の防止などの公益的機能を高度に発揮していくためには、森林を適切に整備・保全することが必要である。とりわけ、利用可能な資源が充実しつつある我が国の人工林については、間伐を適時適切に進めることに加え、林地に放置される間伐材の積極的な利用が必要となっている。 さらに、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成23年法律第108号)に基づく平成24年6月18日経済産業省告示第139号(以下「告示」という。)において、再生可能エネルギー発電設備の区分ごとの調達価格等が定められ、木質バイオマスについても、告示の表第12号に掲げる「森林における立木竹の伐採又は間伐により発生する未利用の木質バイオマス(輸入されたものを除く。)」(以下「間伐材等由来の木質バイオマス」という。)を電気に変換する設備、同表第13号に掲げる「木質バイオマス」(以下「一般木質バイオマス」という。)を電気に変換する設備、同表第14号に掲げる「建設資材廃棄物」を電気に変換する設備について、それぞれの区分ごとに調達価格等が定められたところである。
この区分の下では、間伐材等由来の木質バイオマス、一般木質バイオマスについて適切な識別・証明が行われなければ、調達価格が適正に適用されない事態も懸念される。また、木質バイオマスについては、間伐材等で未利用のものが大量に発生している一方で、既に相当部分が製材、合板、木質ボード、製紙用等に供されていることから、このような既存利用に影響を及ぼさないよう適切に配慮していく必要がある。 これらを踏まえ、一般社団法人大阪府木材連合会(以下「府木連」という)は、
・違法伐採対策として、合法性、持続可能性が証明された木材の供給
・コピー用紙の原料としての間伐材、とりわけ間伐材丸太の円滑な供給に資するとともに、間伐材を原料として使用したコピー用紙に対する消費者の信頼を得ていくため、コピー用紙の原料となる間伐材並びに間伐材を原料としたチップの供給者による、これらについて間伐材由来であることの確認への取り組み
・再生可能エネルギー電気の固定価格買取制度に対する消費者の信頼を確保するとともに、発電の燃料としての間伐材等由来の木質バイオマスや一般木質バイオマスが、円滑に、かつ、秩序をもって供給されることに資するよう、発電燃料となる間伐材等由来の木質バイオマス、一般木質バイオマス及びこれらを原料とするチップ等の供給にかかる証明の取り組みに当たっての自主行動規範を制定し、ここに公表する。
(違法伐採に対する反対)
1 府木連は、森林の違法な伐採に反対を表明する。
(政府の取組への協力)
2 府木連は、我が国政府による違法伐採対策の取組を全面的に支持するとともに、これに積極的に協力する。
(合法性等の証明された木材・木材製品の普及の促進)
3 府木連は、合法性、持続可能性の証明された木材・木製品の供給の促進に向けた普及の推進に努力するものとする。
(他の団体との連携)
4 府木連は、違法伐採対策の実施に当たっては、他の木材産業関係団体およびNGO等との連携を図る。
(間伐材を原料として使用したコピー用紙の普及促進)
5 府木連は、間伐材であることが証明されたコピー用紙の原料となる木材の供給等を通じ、間伐材を原料としたコピー用紙の普及促進に努力するものとする。
(既存利用に配慮した木質バイオマスの発電利用の促進)
6 府木連は、発電利用に供される木質バイオマスの利用にあたっては、既存利用に影響を及ぼさないよう適切に配慮しながらこれを推進することに努めるものとする。
(会員事業者等の認定)
7 林野庁が策定、公表した「木材・木材製品の合法性・持続可能性の証明のためのガイドライン」及び「間伐材チップの確認のためのガイドライン」、「発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン」に示した業界団体の評価・認定を得て行う証明方法(団体認定方式)に即して、「合法性・持続可能性の証明及び間伐材の確認、発電用に供する木質バイオマスの証明に係る事業者等認定実施要領」を別途定め、府木連の会員事業者等の認定を行い、合法性、持続可能性が証明された木材の供給及び間伐材であることが証明されたコピー用紙の原料となる木材の供給、間伐材等由来の木質バイオマス及び一般木質バイオマスであることが証明された発電利用に供される木質バイオマスの供給に努めるものとする。
(情報の公開)
府木連は、本行動規範に基づく取組状況の概要を公表する。
附則
1 この自主行動規範の制定日は、平成24年11月8日とする。 2 平成18年3月28日制定の「違法伐採に関する自主行動規範」は廃止する。